• エンジニアが選ぶオススメのギターヘッドアンプとキャビネットの組合せ
  • 2016/06/09
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  • レコーディングにおいて音が発生した順に良い意味でも悪い意味でも機材の影響力は大きく、
    ギターレコーディングの場合、プレイヤーがギターを弾く事で信号が生まれ、エフェクターを経由してギターアンプに流れ、ギターアンプで増幅された音をマイクで集音しアウトボードを経由してProToolsにて収録するシグナルフローです。(機材の影響力順:ギター>エフェクター>ギターアンプ>マイク>アウトボード>インターフェイス)

    レコーディング現場においてギターやエフェクターはプレイヤー自身が持ち込む事が多く、レコーディングスタジオが用意する機材の中で最もギターの信号が早く通るのがギターアンプです。
    CPR STUDIOではギター信号が最も早く通過するギターアンプをマイクプリやコンプレッサーなどのアウトボード同様に、重要な機材だと位置づけで考えており、選りすぐりのギターアンプやキャビネットをご用意しております。

    ライブハウスやリハーサルスタジオに常設されていない希少価値の高い機種もあり、是非皆さんのレコーディングでお使い頂けたらと思っております。
    今回はCPR STUDIO常設のギターアンプからエンジニアがオススメするヘッドアンプとキャビネットの組合せをご紹介します。

    高密度の歪みで圧倒的な音圧を生み出すヘビーサウンド

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    まずは1つ目のご紹介はDIEZEL HERBERTBASSON B412の組合せです。

    モダンハイゲインアンプでその名を知らしめるDIEZEL HERBERTは昨今ヘビーロック、ヘビーメタルシーンでかなり使用頻度が高いアンプです。
    何故ここまで多くのギタリストを魅了する理由はきめ細かい高密度の歪みサウンドとリアルな低域の再現性であり、特にダウンチューニング楽曲との相性は抜群に良いです。

    そのリアルな低域を忠実に再現するキャビネットにはBASSON B412が最適です。
    B412は非常に幅広いレンジに対応したキャビネットであるのでHERBERTの特性を十二分に発揮します。
    またB412は通常のキャビネットより重量があるのでキャビネット自体の余計な鳴りが軽減されて低域が非常にタイトに出力されるので、低音弦も余計な倍音が鳴らずに細かなフレーズも余す事なく収録出来ます。
    余計な倍音が少なく不要な帯域がカットされているのでミックス前段階の状態でもスピーカーの目の前で鳴っているように聞こえます。

    通常ギターアンプから出力された音はマイクで集音された後、マイクプリ(HA)で信号を増加しコンプレッサーで倍音を調整してからPro Toolsへ取り込まれますが、DIEZEL HERBERTBASSON B412の組合せの場合はアンプからの出音でかなり纏まりのあるサウンドに仕上がっているので、通常のギターアンプ収録に比べてコンプレッサーでの調整が非常に少なく、出音の完成度は断トツに高いです。

    ニュアンスを崩す事ない歪み成分とレンジの広い、ハイゲインサウンド

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    次にご紹介するのはハイゲインながらアタックやニュアンスがしっかり表現されるMesa/Boogie Dual RectifierとMesa/Boogie 4×12 Road King Slant Cabinetの組合せです。

    Dual RectifierもHERBERT同様にハイゲインアンプの中で有名なアンプの1つではあり、特に音の分離感が素晴らしく歪んでいながらもコード感を崩さず、ハイゲインのギターサウンドの中でも埋もれる事無い、太く男らしいサウンドが特徴です。
    クリーンサウンドも暖かみがあり、ミックスダウンで使用するビンテージモデリング系プラグインとの相性も良いです。

    キャビネットにはDual Rectifier同様、Mesa/Boogie社の4×12 Road King Slant Cabinetがオススメです。
    4×12 Road King Slant Cabinetは左側と右側にて異なるスピーカーを搭載しているキャビネットで、右側半分はCelestion Vintage 30を2発搭載したクローズドバックキャビネット、左側半分はMC90 BLACKSHADOWを2発搭載したオープンバックキャビネットとなってます。

    クローズドバックキャビネットはスタック系アンプに採用されている事が多く、背面が密閉している事から、低域が背面から逃げる事がなく殆どの音が前面から出て音圧に優れています。
    オープンバックキャビネットはコンボ系アンプ採用されている事が多く、背面が空いているので前後から音が出力されてる事で、低域がスッキリして音抜けが良く、クリーンサウンドやクランチサウンドとの相性は抜群に良いです。
    レコーディング時はクローズドバック、オープンバックに合わせた複数マイクを使用して混ぜる事で、音圧と音抜けを持ち合わせたバランスで収録します。

    また低域を強調したい場合はヘッドアンプと同シリーズであるクローズドバックのMesa/Boogie 4×12 Rectifier Standard Slant Guitar Cabinetをご用意しており、ガッツのある低域をしっかり収録出来ます。

    絶妙のバランスを兼ね備えた伝統のUKサウンド

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    最後にご紹介するのは伝統のUKサウンドを作り出すMarshall JCM2000 TSL100とHIWATT 4×12の組合せです。

    Marshall JCM2000は多くのライブハウスやリハーサルスタジオにも常設されている事で定番アンプで、その中でも独立3チャンネル仕様でフレキシブルなサウンドメイキングが出来るのがMarshall JCM2000 TSL100です。
    キラキラした高域、ボーカルを邪魔する事無い押出しの強い中域の絶妙なバランスで楽曲を彩るのが特徴です。
    GibsonやFenderを始めとした定番ギターとの相性が良く、ビンテージの持ち味を生かすのも伝統のMarshallサウンドを継承したTSL100の凄味です。

    キャビネットにはUKサウンドには必要不可欠となるFANE製スピーカーを4発搭載しているHIWATT 4×12がオススメです。
    分厚いバーチ材で作られているので甘い中低域が魅力で、フロントPUでのアルペジオやギターソロはこの組合せだからこそ出せる音です。

    まとめ

    CPR STUDIOでは今回ご紹介しているヘッドアンプやキャビネット以外にも各種アンプをご用意しており、定期的にアンプに特化したリペアマンにてメンテナンスを行っておりますのでアンプの持ち味を十分に引き出した状態でレコーディング出来ます。(機材リスト参照)

    ギターアンプに精通していない方にはヘッドアンプやキャビネット選びから音作りまでエンジニアがしっかりサポートさせて頂き、ギターサウンドに徹底的な拘りを持つギタリストには納得して頂ける機材をご用意しております。
    数少ない定番アンプのみ常設しているレコーディングスタジオとか異なり、ギターサウンドの自由度と楽曲へのアプローチが格段に上がりますので、皆様のご連絡お待ちしております。

    エンジニアがオススメするギターアンプでクオリティーの高いギターサウンドをレコーディング出来るCPR STUDIOはこちら

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